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平成24年第2回定例会(6月議会)文教常任委員会 市立幼稚園条例の一部改正についての質疑及び討論

平成24年第2回定例会・文教常任委員会(平成24年6月14日)で行った議案第8号「市立幼稚園条例の一部改正について」の質疑及び討論の記録を掲載します。
※これは正式な議事録ではございません。正式な議事録は、数ヵ月後に市役所や図書館、市議会のホームページで閲覧することができます。

 
本会議(平成24年6月12日)での提案説明

【渡邊教育委員会事務局学校教育部長 提案説明】
 ただいま上程いただきました議案第8号 枚方市立幼稚園条例の一部改正について、提案理由の説明をさせていただきます。
 議案書の146ページをお開き願います。 本議案につきましては、現在11
園を設置しております枚方市立幼稚園を7園の体制に移行するに当たり、必要な条例の改正をお願いするものでございます。
 まず、経緯について、御説明させていただきます。 近年、子どもたちを取り巻く環境は、少子・高齢化、核家族化、社会・経済状況の悪化など、大きく変化しています。その中で、幼児教育は、生涯の生きる力の基礎となるものとして、その重要性が再認識されてきました。これらの動向を受けて、教育委員会では、本市の目指す幼児教育の基本的な考え方をまとめ、将来の方向性を示すために枚方市幼児教育ビジョンを平成21年度に策定いたしました。
 幼児教育ビジョンにおきましては、その基本方向といたしまして、まずは幼稚園教育内容の充実、次に幼稚園施設を利用した子育て支援、そして3点目に公立幼稚園の運営及び配置の見直しを掲げております。公立幼稚園の運営及び配置の見直しとは、現在の社会状況の中で公立幼稚園として求められる役割を考え、効果的、効率的に運営すること、また少子化時代に見合うよう公立幼稚園を効果的、効率的に配置することを指しております。
 教育委員会では、この幼児教育ビジョンの理念を踏まえ、実施に向けての具体的な道筋を明らかにするために庁内委員会を設置し、2年間検討を重ねてまいりました。そして、平成24年2月に、枚方市立幼稚園の運営・配置実施計画を策定したところでございます。この実施計画は、今後、公立幼稚園が幼児教育において果たすべき役割を明確にし、どのような取り組みや充実策が必要であるかという運営の見直しと、少子化や共働き家庭の増加による市民ニーズの変化に対応するためには公立幼稚園を将来的にどのように配置するのが望ましいのかという配置の見直しを一体として行うものでございます。
 見直しの方針といたしましては、枚方市内を北部、中部、東部、南部の4つのエリアに分け、恒常的または顕著な定員割れが生じており、かつ将来的にも幼児数が幼稚園、保育所(園)の合計定員を下回ると予想されるエリアにあっては公立幼稚園の配置を見直し、少子化に対応したものとしていくこととなっております。この方針に従いまして、4つのエリアのうち、幼稚園、保育所(園)の定員に対して幼児数の多い南部エリア以外の3つのエリアにおいて、今回、公立幼稚園の配置を見直すものでございます。
 各エリアの配置を考察するに当たりましては、配置を継続する園を定めるための客観的な基準を設けましたが、公立の幼稚園として、学校や私立幼稚園、保育所(園)との連携を図り、幼児教育のセンター的な役割を果たす観点から、少なくとも各エリアに1園は公立幼稚園を配置していきたいと考えております。その上で、歳児別の定員が70名である園を配置園とすること、また平成15年度から平成23年度までの平均在園児数が優位である園を配置園とすることを基準としております。
 そこで、この配置方針と基準に従いまして、南部エリアでは、幼児数が幼稚園、保育所(園)の定員を上回っており、将来的にもこの状況が続くと予想されることから今回は配置の見直しを行わず、これまでどおり枚方幼稚園、香里幼稚園、さだ幼稚園、さだ西幼稚園の4園を配置することになりますが、北部エリアでは、樟葉幼稚園を配置園とし、樟葉南幼稚園、殿山第二幼稚園を閉園いたします。また、中部では高陵幼稚園を配置園として桜丘幼稚園を閉園し、東部では田口山幼稚園を配置園として津田幼稚園を閉園いたします。
 この新たな配置の実施時期は、現在在園しております園児には直接影響が及ばないよう、平成27年4月を予定しております。また、経過措置として、閉園を予定する4園につきましては、平成25年度には翌平成26年度に入園する4歳児の募集を停止するものです。
 なお、今年の秋に募集を行い、平成25年度に入園する方に対しては、平成26年度には5歳児だけの園となることを事前にお知らせした上で願書を提出していただけるよう配慮してまいります。
 閉園後の4園の幼稚園施設につきましては、保育所待機児童の解消や留守家庭児童会室の確保など、現在、枚方市が子育てに関して抱える課題を解決するために活用していく予定でございます。
 以上、御説明いたしました計画や今後のスケジュールを踏まえて、提案しております枚方市立幼稚園条例の改正内容を御説明申し上げます。 148ページの新旧対照表をごらんください。 現行の第1条に示しております設置幼稚園から、枚方市立殿山第二幼稚園、同じく桜丘幼稚園、津田幼稚園及び樟葉南幼稚園の項を削るものでございます。 では、147ページにお戻りいただきまして、附則でございますが、この条例の施行は、平成27年4月となっております。
 なお、この件に関連しまして嘆願書や要望書が提出されていることから、文教委員協議会後の6月5日に、教育委員会内部におきまして再検討を行った上で提出させていただいておりますことを確認させていただきます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、議案第8号の提案理由の御説明とさせていただきます。よろしく御審議の上、御可決いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 
文教常任委員会での質疑

【かじや 質問】
 平成15年度に公立幼稚園5園を閉園していますが、今回の閉園は、その時と事情が違い、少子化がさらに進んだ社会情勢の中、今後のあるべき幼児教育の方向性を定め、公立幼稚園の役割を考え直すとのことですが、本市の幼児教育全体の中で、保育所で行う幼児教育も含めて、公立幼稚園の役割はどのように変わってきたのか、お聞きします。

渡邊教育委員会事務局学校教育部長 答弁】
 閉園を行った時にも少子化は進行していましたが、当時、枚方市は累積赤字の解消という課題を抱えており、また私立幼稚園に通う幼児の保護者から、公立幼稚園との保護者負担の格差を是正することが強く求められておりました。
 そのような状況の中、園児1人当たりの経費が高額な幼稚園、小規模な幼稚園、将来的に定員割れが生じると予想される幼稚園を廃止し、浮いた財源の一部を私立幼稚園保護者への助成金の増額に充て、保護者間の公平を図ったものです。
 今回は、少子化が更に進んだ社会情勢の中、今後のあるべき幼児教育の方向性を定め、公立幼稚園の役割を考え直すとともに、その配置を少子化に対応した形に見直すものです。
 市の財政状況は現在もゆとりがあるとは言えず、将来的にも市税の大幅な増収は見込めない状況において、施策の優先順位が厳しく問われている中、公立幼稚園のあり方についても見直しが求められているものです。
  本市では、幼稚園に通うことを希望される全ての幼児を就園させることを第一の命題として、現在まで幼稚園行政に取り組んでまいりました。
 過去、幼児人口が急増した時期には、公立幼稚園を増設するとともに、私立幼稚園と協調し、多くの園児を受け入れていただくことで、希望者全員の就園を実現してきました。
 しかし、その後、少子化の時代を迎え、また、両親共働きの家庭が増加し、保育所へのニーズが高まっていることから、幼稚園では公立・私立ともに、多くの園で定員割れが生じているのが現状です。
このような状況において、今回の実施計画では、その冒頭において、公立幼稚園の存在意義を考え直し、その果たすべき新たな役割を示しています。
 その役割とは、幼稚園教育要領の改訂に伴う教育内容の研究を行いながら、研究成果と課題を明らかし、その成果を私立幼稚園や保育所にも情報発信し、共有していくことで本市の幼児教育全般のより一層の充実を図ること、そして、障害のある子どもや配慮を要する子どもに対する支援教育の充実を図るとともに、幼児教育のセンター的な役割を充実することです。
 これまでは、公私立の幼稚園は、それぞれの教育方針のもとで幼児教育に取り組んできましたが、今後は、連携を強めていきたいと考えており、更に、保育所との繋がりも重視していきたいと考えています。センター園では、各エリアの私立幼稚園や保育所とのネットワークの核としての機能を果たすことが必要です。これらの役割を担っていくため、各エリアに少なくとも1園の公立幼稚園を存続させていく計画です。

【かじや 質問】
 この計画を策定するに当たって「もっと保護者の声を聴くべきではなかったか」という声もありますが、その点をどのように考えておられますか。

渡邊教育委員会事務局学校教育部長 答弁】
 このことにつきましては、保護者の中にもさまざまな立場の方がおられることをご理解頂きたいと考えています。
 少子化に伴い、公立幼稚園の配置を見直すという大きな方向性につきましては、平成21年度に「枚方市幼児教育ビジョン」を策定した際に、パブリックコメントの手続きをとり、広く市民のご意見をお聞きしております。
 しかし、各論にあたる、具体的な計画、どの幼稚園を閉園するか、ということになりますと、同じく幼児の保護者である方の中でも、いろいろなお立場の方がおられることを考慮しなければなりません。
 家庭により、保育所への入所を望まれている方、私立幼稚園に通わせている方、公立幼稚園に通わせている方と様々であり、それぞれ異なる市民ニーズをお持ちです。また、再配置にあたりましては公立幼稚園に通われている方同士でも、どこの幼稚園に在園しているかでお立場の違いが生じてきます。このような問題を直接、当事者に投げかけることは適切でない側面があると思われます。
 限られた財源の中で施策の優先順位を検討し、効果的・効率的に施策を実施することは教育行政の責務であると考えているところです。

【かじや 意見】
 施策を推進するに当たっては、保護者などの受益者の意見を聞くことも大事ですが、税金の使い道を決めるとことですから、それ以上に受益者の方以外の様々な市民の方々の声を吸い上げる必要があります。先ほどの答弁でもあったように、私立幼稚園に通わせている方、保育所への入所を望まれている方、子どものいない方などにも納得頂ける税金の使い方が求められています。
 市民の方の中には様々なご意見があり、そもそも定員割れが常態化し、高コスト体質になっている公立幼稚園はもう必要がないという声も実際にお聞きします。保育所に入れたくても入れることができないという声もあります。受益者の声だけでなく、それら様々な立場の市民の声を総合的に判断し、優先順位をつけていくことは、限られた財源の中で、市民の税金を預かる行政としては当然のことです。
 これまでの答弁の中で、公立幼稚園を取り巻く厳しい現状や、今後、待機児童対策も含め教育・子育て支援の施策を充実させていくということであれば、公立幼稚園の閉園については、市民ニーズや時代に則した適切な判断ではないかと私は理解しています。今後も公立幼稚園のあり方について、再配置も含めて検討を進めていってもらうよう要望します。

 
文教常任委員会での賛成討論

【かじや 討論】
 本委員会に付託された「議案第8号 枚方市立幼稚園条例の一部改正について」の本委員会における採決に当たり、「原案可決とすべき」との立場から討論を行います。

 現在の社会・経済情勢から見れば、急速な景気の回復は望むべくもなく、本市においても、今後、市税収入がさらに減少することも十分に考えられます。
 こうした本市を取り巻く厳しい財政状況を考えれば、本市が、市民の皆さんの税金を1円たりともむだにすることのない行財政運営を行うことが必要であることは言うまでもありません。
 特に、本市の公立幼稚園は、近年、在園率が6割程度で推移しており、少子化が進む社会情勢の中、今後のあるべき幼児教育の方向性を定め、公立幼稚園の役割を少子化に対応した形に見直すべき時期にきていると考えます。
 今回の条例改正案のもととなった「枚方市立幼稚園の運営・配置実施計画」も、そうした現状から策定されたものであると考えられ、その趣旨は一定理解するところです。

 もちろん、市民にとって真に必要な施設の廃止はあってはならないことですが、今回、北部、中部、東部の3つのエリアの幼稚園については、園児の受け入れ体制が十分に整っており、その上、公立幼稚園については、平成23年度の定員数に占める在園児数の割合が、北部エリアで55.2%、中部エリアで44.6%、東部エリアで60%と定員数に余剰がある地域となっていることから、一部の地域を除いて園児の受け入れのための十分な受け皿があるという実態が確認できました。

 現在、教育委員会の「枚方市立幼稚園の運営・配置実施計画」では、顕著な定員割れが生じている北部、中部、東部の各エリアにおいて、少なくとも1園の公立幼稚園を地域の幼児教育のセンター的な存在として存続させるという方針を立てており、このセンター的な園では、幼児教育全体の充実を図り、私立幼稚園や保育所、小中学校とも連携するネットワークの拠点として活動する方針を示されています。
 センター的な園として存続する公立幼稚園には、今後、納税者の皆様に納得頂けるような活動実績を積み重ね、公立幼稚園にしかできない付加価値のある運営を行って頂かなければなりません。

 したがって、北部、中部、東部の3つのエリアにおいて、同じエリアの中で、どの幼稚園をセンター園とするかについて、市は、まず、歳児別の定員が70名である園、次に、平成15年度から平成23年度までの定員数に占める平均在園児数の割合が高い園を配置園とする配置基準を設けていますが、公立幼稚園の配置等を見直すという市民に直結した問題については、やはり客観的な基準が必要と考えます。
 ただ、現状を伺う限り、今回のような配置基準をもとにセンター的な園を判断するのは適正だと考えます。

 ただし、実施に当たっては、
1.将来的にも、公・私立含めて総合的に十分な幼稚園児の受け皿を確保、維持すること。
2.公・私立幼稚園に子どもを通わせる保護者間で、経済的負担に大きな差が出ないようにすること。
3.閉園予定の4園の施設は、早期に具体的な活用の方針を示し、保育所待機児童の解消を初めとした子育て支援に役立てること。
4.閉園により生じる財源については、教育施策の充実及び子育て支援に優先的に充てること。
5.障害のある子どもや配慮を要する子どもに対する支援教育の充実を図ること。
 以上のような市民の声に一定配慮しながら、強い責任感を持って進めて頂きたいと考えます。

 公立幼稚園の教育を評価され、存続を望まれる保護者の方々の声も多くありますが、今回の公立幼稚園の配置については、現状の財政状況や公立幼稚園のニーズを踏まえた、時代に即した対応であると考えます。
 今後、財政状況が厳しい中、限られた資源、財源を効果的、効率的に活用していくためには、未就学児に対する課題を広く見渡した上で優先順位を検討していくことが必要であり、その課題の中でまず解決すべきは保育所の待機児童の解消です。
 こうした広い視点から、幼稚園でしか果たすことができない役割は何か、さらに、公立幼稚園でしか果たすことができない役割は何かをしっかりと検証するとともに、今後の公立幼稚園の在り方についても検証を進め、本市の未就学児に対する施策の充実を図って頂きたいことを申し上げ、議案第8号に対する賛成討論といたします。

 
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